モノづくりにおける大切なこと講演会_アウトライン
◆寺倉 修 氏 ㈱ワールドテック 代表取締役
「設計力」®とはやりきる力 ~いばらの道の先にこそ夢の実現がある~
《講演アウトライン》
今や製造業は100年に一度の変革期を迎えたと言われています。IoTやAIの急速な進化と普及は、ものづくりが新たな段階に入りつつあるように感じられます。とはいえ、技術環境がいかに変わろうと、製造業の基本は「優位性」を確保し、それを踏まえ、お客様の「信頼」を保ち続けることにあります。前者はダントツの競争力を目途付けする活動を、後者は一個たりとも、1件たりとも品質不具合を出さない取り組みです。ものづくりは「自然を加工する業」です。自然はだませない。やったという実績作りに流されない、内容ある取り組みをやりきらねばならなりません。このやりきる力「設計力」を取り上げます。
寺倉 修 氏 《プロフィール》
元デンソー、 2005年ワールドテックを設立。製造業への開発・設計・生産などの技術を支援。
東京大学大学院経済学研究科ものづくり経営研究センター(MMRC)コンソーシアムで「モノづくりを支えるもう一つの力「設計力」」や「「設計力」を支えるデザインレビュー」と題し講演。
企業活力研究会"平成22年度ものづくり競争力研究会"委員。
2018年の経済産業省「ものづくり白書」に「設計段階での品質管理の重要性」を提言し、掲載された。その他、設計力に関する講演、著書など多数。
◆都築 正世 氏 生産技術研究所 TSUZUKIテクノリサーチ 代表
ものづくりと生産技術 ~進化するAIに向けて~
《アウトライン》
生産技術とは、新たに開発する商品を安心・安全・安定した製品として量産可能な生産システムとして具現化する技術であり、ものづくりをする企業にとって、生産技術の善し悪しが競争力や事業成功の鍵となる。しかし、各社のノウハウである生産技術は、機密性の観点から具体的な開発手法が開示される事が少なく、若手技術者や、新規参入の会社にとっては理解しにくい分野となっている。本講演では、自動車業界の塗装・表面処理領域の生産技術者としての約40年の経験を活かし、「ものづくりと生産技術〜進化するAIに向けて~」と題して、ものづくりにおける生産技術の位置付け、開発ステップと注意すべき観点について事例紹介を交え説明し、さらには、近年進化し続けるAIの方向性を探る。
都築 正世 氏 《プロフィール》
1982年トヨタ車体(株)入社。専門の霧化理論から塗装技術課に配属され塗装工程の技術開発に従事。
1986年エンジン開発の夢を追いHONDAに転職。即戦力を請われ塗装生産技術担当となる。以来国内外の四輪二輪生産拠点に独自の生産システムを開発し導入。
2012年よりタイ駐在。
2017年アジア地域各拠点での設備対応と環境対応が評価され(公社)自動車技術会のJSAEプロフェッショナルエンジニアに認定される。
2015年帰国後は、外装戦略、カーボンニュートラル対応等の企画立案を担当。
2023年定年退職後、起業。
◆高橋 和彦 氏 脱炭素産学協創コンサルティング 代表
脱炭素時代 と 製造業
《アウトライン》
2015年のパリ協定は脱炭素に向け世界が動き始めた大きな転換点となり、日本も2030年迄の2013年比-46%,2050年迄のネットゼロを宣言し(2020年11月),各界がこの極めて高い目標に向かって大きく動き始めた。産業界のなかでもエネルギーを大量に使う製造業の脱炭素化は喫緊の課題となっている。本講演では我が国のGX基本方針が製造業にどういう影響を及ぼし新たなリスクとなるのか、製造業の出発点となる素材やエネルギー価格への影響、作り方と作るモノに求められることを紐解きます。さらに世界的に脱炭素化が進んだ将来、どういうモノづくりが求められるのか、多種多様なモノづくりに携わる皆様がどうすればこの苦難な時代に生き残れるかを考える材料を提供致します。
高橋 和彦 氏 《プロフィール》
1980年トヨタ自動車(株)入社
・20年間生産技術開発部署で材料・熱処理技術と焼結部品開発に従事
・実用化した焼結鍛造材の疲労強度向上技術で学位取得、工学博士(1995年)
2000年燃料電池開発部署に異動
・20年間燃料電池車の開発企画と先端研究に従事
2021年~現在トヨタを退職し、『脱炭素』をテーマに以下で活動中
・脱炭素産学協創コンサルティングを開業
・東京大学生産技術研究所リサーチフェロー
・NPO法人テクノプロス理事
・あいち産業振興機構 技術・CN担当マネージャー