TPS/Lean研究会「第7回トヨタ生産方式連続講座」
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寒い中を定員90名近くの方に参加頂き有難うございました。今回は、製造業のIT化に関わるITベンダーの方の参加も多く、昨今のIoT/AI時代にあって、デジタル・トランスフォーメーション(DX)が喧伝されていますが、生産性向上やイノベーションは人間系あっての変革。TPSによる「リーントランスフォーメーション(Lean Transformation)」もDXとともに重要ということを認識頂けたら幸いです。講演資料と写真アップしていますのでご参照頂きたく。文責:黒岩惠
<以下案内文>
トヨタ生産方式(TPS)は80年代にUSで命名されたLean(贅肉のない)方式の名で知られ、製造業を超えてあらゆる業種業態の「競争優位のビジネスモデル」として知られ、世界中で導入されております。
ESD21のTPS/Lean研究会「TPS連続講座」では、TPSの手段や方法論などHow-to研修ではなく、生 産革新やTPS指導プロの企業OB、学識経験者による経験談を交えた講演によりTPSの本質である「モノの見方・考え方」を共に考え、学び、実践する場です。
今回の特別講師は、「ジャスト・イン・タイム(JIT)」の定量的評価指標として「Jコスト論」を2000年代初に提唱し、TPSの普及啓発で広く活躍されている田中正知氏に登壇して頂きます。またESD21会員講師としては、国内外でTPS・生産革新・経営指導で経験豊富な3名のトヨタOBを招聘。TPSの導入指導、海外や異文化でのTPSの改善事例やTPS適用の難しさを報告頂きます。会員の皆様はじめ企業経営のトップ管理者、TPSやITによる生産革新の指導者にはぜひ参加頂きたく、ご案内申し上げます。
========== 記 ==========
1) 日時: 令和元年12月17日(火)13:30~17:30 (13時受付)
2) 会場: 東桜会館第二会議室 (定員:90名)
http://www.chudenfudosan.co.jp/bunka/map/higashisakura
地下鉄東山線「新栄町」、桜通線「高岳」駅、各出口 徒歩5分
3) 会費: ESD21会員と 招待者無料、 非会員(ビジター):5千円(2人まで)
4) 講演プログラム 挨拶、司会・進行: ESD21代表 黒岩 惠 資料(黒岩).pdf
(1)講演1 講師: 3Cテクノ代表 太田 昭男 氏 (講師プロフィルは最後尾)(13:40~14:25) 資料(太田).pdf
<演題> 「トヨタ生産方式の根源・原点を思考する」
<講演要旨> 指導する会社の実状と実力に合うTPSを提供するために、教条的なTPS手法ではなく、TPSの原点に戻り、根源から組み立て直して、コンサルティングを実施してきた。この根源・原点への思考を参考に供したい。
(2)講演2 講師: 豊田エンジニアリング(株)副社長 中嶋雅盛 氏 (14:30~15:15) 資料(中嶋).pdf
<演題> トヨタ生産方式を駆使した改善事例紹介
<講演要旨> 平準化生産、小ロット生産(1個流し)、生産の流れ化、動作のムダ取りなど、TPSの改善手法を駆使して、在庫低減、リードタイム短縮、生産性向上などの結果を出し、赤字から黒字体質の会社に変えた3件のマレーシアと中国の事例を紹介。
(3)講演3 講師: KEアシスト代表 川口 恭則氏 (講師プロフィルは最後尾)(15:20~16:00) 資料(川口) .pdf
<演題> 海外でトヨタ生産方式を教えることの難しさ
<講演要旨> TPSは、トヨタ自動車で開発、発展したものづくりのプラットフォームであり、国内他社・海外で教える場合、理解させるのが基本的に難しい部分がある。今回、比較的理解させやすい部分、難しい部分について事例を通じて分析する。
~~~~~~~~~~~~~ 休憩(10分) ~~~~~~~~~~~~~
(4) 特別講演 講師:株式会社Jコスト研究所 田中 正知 氏 (16;10~17:20) 資料(田中).pdf
<演題> 『Jコスト論』 ~人を減らすな!在庫を減らせ! ~
<講演要旨> JIT改善に於いて、Jコスト(原価×Lead-Time)と言う概念で現状を数値化し、改善効果を定量的に評価(管理会計)していく方法と、会社の業績である財務解明への寄与についても説明します。
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5) 交流・懇親会: 5千円、定員40名(領収書発行)、トヨタ社友会「葵クラブ」予定。 4名の講師と参加者との交流の場です。ビジターの方も参加歓迎します。
6)お問合せ、参加申込み: 参加申込は下記に登録下さい。お問い合わせはメールにて黒岩まで: skuro*esd21.jp (*を@に変更)
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●田中正知プロフィル
- 1967年:名大大学院工学研究科(航空学)修士課程修了、トヨタ入社
- 1967年~92年: 高岡工場、田原工場
- 1993年-2000年:生産調査部部長、物流管理部長
社外活動として、トヨタ物流部門を代表して「経団連」輸送委員会「日本ロジスティクスシステム協会」、「国土交通省】の委員会活動。「ものつくり大学」創設時、TPS指導の教授第一号として赴任。
- 2000年~07年:「ものつくり大学」製造学科教授
- 2005年: 東京大学大学院経済学研究科MARC特任研究員
- 07年~現在:「ものつくり大学」名誉教授、Jコスト研究所代表として国内外で「Jコスト論」の普及展開
著書: 『考えるトヨタの現場』2005、『トヨタ流現場の人材育成』2006 『トヨタ式カイゼンの会計学』2009、『トヨタ式現場管理』2016
●太田昭男プロフィル
- トヨタ自動車OB(生産技術系)
- 製造業対象に、経営コンサルタントを17年継続中
- 中小企業診断士、技術士(機械)、ITコーディネータ、ISO審査
●中嶋雅盛プロフィル
- トヨタに42年間勤め、生産工場でのトヨタ生産方式を中心とした改善活動、及び組立工程の製造準備に携わりました。また、トヨタ在職中に、マレーシア3年、中国7年半の駐在をし、更に定年後にマレーシア8年(自動車部品会社勤務4年と、政府プロジェクト(EPA)4年間の計8年間)と合計で約20年間の海外での改善指導を行いまた。
- 支援した企業(or TECなどでの活動経歴)
・中国:即発社、サンシェル社、伴宇社、モール社、得盛社、美力社 ・韓国:SL社 ・日本:泉製作所、ギトー食品、岐阜車体・マレーシア:ASSB、AISB、他約30社・TPSセミナー多数
●川口恭則プロフィル
- 1974年 大阪大学基礎工学研究科修士課程修了 トヨタ自動車入社
- 1974-2005年 トヨタ自動車で幅広い分野を経験・生産技術部門(第1生産技術部 生産技術企画室 電子生技部) ・生産調査室 ・元町工場(機械部、工務部) ・GPC(グローバル生産推進センター)
- 2005-2008年(株)ユーシン精機 執行役員 工場長 品質管理部長
- 2009-2015年 中部産業連盟 コンサルタント ・メキシコ自動車現地企業育成(ODA)、その他国内外企業の指導
- 2015-現在 自営業「KEアシスト」立ち上げ・後継者育成・品質改善を中心とした相手のニーズに合わせた指導を実践中