特別企画Webセミナー
「今日のエネルギー問題と自動車の今後」
~ 主に石油供給の視点から ~
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エネルギー問題に関わるWebセミナーに多数の皆さんに参加頂き有難うございました。コロナ禍以降のZoom方式のセミナーで参加登録者が初めて90名をオーバし、参加登録を打ち切り申し訳ありませんでした。
今回のテーマで講師の強調された「石油の枯渇問題」は、2度のオイルショック時代を経験した我々後期高齢者世代にとっては、何度も聞かされてきた言葉。1970年代後半の自分の仕事は、省エネルギー活動や工場全体の総合エネルギー管理・制御システムの開発など省エネ対策。ここ10数年は再生可能エネルギーと電力自由化、国内の電気自動車普及が興味あるテーマ。
石油の枯渇問題は、地球温暖化とCO2問題同様にグローバル経済における地政学的かつ政治的に複雑な問題であり、腑に落ちない点は多々ある。カーボンニュートラルに向けた脱化石燃料による発電要請は、脱炭素社会の実現、ガソリン車に必要な石油の枯渇という両面からのEV化である。そのために原発の再稼働の是非を含めエネルギー問題の規制改革など、日本の長期的なエネルギー政策と再生可能エネルギーの開発は喫緊の課題。一方では、生産活動における更なる省エネルギー活動、加えて自動車業界のCASE対応、その一環でのMaaSなどによる移動手段の効率化など複合的な取組みが期待される。(文責:黒岩)
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<以下、案内文>
ESD21会員、およびビジター(ご支援者) 各位
ESD21代表理事 黒岩 惠
皆様にはいつもご支援をいただき誠に有難うございます。
菅政権は2050年に脱炭素社会実現を世界に宣言し、2030年代半ばの新車販売は全て電動車との政府方針が示されました。日本の自動車産業は、世界の潮流である電動車=EVへの転換であり、日本の発電量30%強を占める石炭火力のフェードアウトと共に、再生可能エネルギーの開発と転換が喫緊の課題です。今日の主題である石油の枯渇問題は、コロナ禍の中であまり取り上げられませんが、国のエネルギー政策に関わる日本の経済社会の将来を左右する、技術的かつ政策的な難問です。以下、講演者の講演概要「まえがき」を引用します。貴重な機会ですので、できるだけ多くの方に参加頂きたくお願い申し上げます。
【まえがき】
ーーー かつては地球上にはなかった石油エネルギーをわずか150年前に人類は地中から入手した。この「豊富で安価」なエネルギーを活用して人類は、石油の大量消費を続けて今までにない繁栄を享受してきた。現在の社会では、ほとんどのモノ、更には、ほとんどの仕組みまでもが石油に依存している。世界経済は石油エネルギーにより支えられているのである。ところが有限である石油資源を短期間で使い過ぎて、「豊富で安価」という石油の恩恵がすでになくなりかけている。それどころか、2020年初頭に発生したコロナ禍と不用意なサウジの原油増産は、既に予測されていた「石油供給危機」発生を早めることとなった。 ーーー
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記
〇日時: 2021年5月11日(火)15:00~17:00 (接続受付開始14:40)
〇場所: Zoom会議室 (URL は参加者へメールでお知らせします)
〇定員: 100名(申込み登録先着順) 参加費:無料 (会員優先とさせていただきます)
■プログラム
15:00~15:05 【開会挨拶】
15:05~17:00 【講演と質疑】 「今日のエネルギー問題と自動車の今後 ~主に石油供給の視点から~ 」 ーーー (5分程度の休憩を含む) ーーー
●講師: 中田 雅彦 氏 当日講演スライド ⇒ 資料(中田).pdf
●講演概要: 講演概要資料⇒ 「今日のエネルギー問題と自動車の今後」(中田).pdf
〇はじめに
・今の世界は三つの限界に近づいている
・世界のエネルギー利用状況
〇近づく 「石油/経済危機」 にどのように備えるか?
1.石油供給の急減少 (IEAレポート2020.1: 2025年半減、2035年1/4、2050年ほぼゼロ)
2.二つの「脱石油」要求
3.石油供給不足問題の対策策
4.石油が無くなる時代の技術開発
5.今後の課題
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●講師略歴:
東京工業大学大学院修士課程(機械工学専攻)修了。トヨタ自動車(株)第3エンジン技術部部長などを歴任。定年退職後、 (株)テクノバ(トヨタクループ技術系シンクタンク)で自動車燃料やエネルギーに関する調査研究に従事。工学博士(東工大)
〇お問合せ、参加お申込み:
*を@に置き換えてからメールをお送りください。