ESD21「TPS&生産性向上」第5回Webフォーラム
自律型マネジメント、TMSによる職場の活性化
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参加者からの活発な質問とご意見有難うございました。Q&A担当の理事のコメント掲載しておきます。
〇 活性化マネジメント活動をTMSとして普遍化したことが聴講者から大変好評だったことが、質疑応答からも伺えた。〇 「個人・チームの活性化、やりがい→成果の好循環を産む"しかけ"をつくること」の提案がポイントだろうか。〇 企業ビジョンを経営者とチームと個人が共に達成するため、人の質を上げ続け、仕事のプロセスを改善し続けることが付加価値向上の基本であるなどの講師の主張が特に印象的でした。わかりやすく解説いただいた講師の玉野さんに感謝いたします。(文責:ESD21大鹿)
<以下、イベント案内文>
トヨタの自動車メーカ世界一が見えてきたのは、1995年の奥田社長(後の経団連会長)の頃。日本経済のバブル崩壊後の景気低迷が続く中、奥田社長の「TPSの原点に戻れ」、「トヨタの敵はトヨタだ」などの檄は今でも思い出す。その頃に日本の製造業の強さの源泉のTQCから、欧米のマネジメントを取り入れ、商品やサービスの品質はもちろん、仕事の質やマネジメントの質を高めることを目的としたTQMが再定義された。トヨタにおけるTQMの推進は以下の3点。①生産で培ったTPSの強みを新車開発、販売へ展開する三位一体の取組み、②BR活動(BPRと同じ)の推進、③情報システムの高度化推進。更に、生産・物流の企画部門で開発されたプロジェクトやシステムの全体像を鳥瞰・俯瞰、「見える化」するTLSCが、スタッフ部門に広く展開。職場マネジメントの質の向上を目的としてMAST(Management-quality Advancement System developed by Toyota-group)は、2000年以降に職場マネジメントの改善活動に適用された。「自働化」と同義の「自工程完結」は、生産現場から2007年にスタッフ部門への展開。以上の例に挙げたホワイトカラーの活性化の取組やマネジメントのツール、方法論が開発、展開されてきた。
(注) BR=Business Reform, BPR=Business Proces Re-enginerring (マイケル・ハマーやダベンポートの書籍などで普及), TLSC=Total Link System Chart
TMS(Toyota way Management System)とは職場を活性化し、自律型マネジメントにより組織を強くするトヨタ流のマネジメントシステムである。従来の統制型マネジメントでは経験値を積んでも実行力はつくが、問題に直面した際の解決力や組織の方向性を考えながら、自ら目標設定を実施しやりきるための工夫が身につかない。TMSは組織の方向性に沿った、戦力となりうる人材を作るためのマネジメントシステムです。(引用:TMI ホームページ https://toyota-management.com/tms/ )
今回の講師は、TMS開発のキーマンとして、TMSの普及啓発へ国内だけでなく海外の企業(ロシア、イタリアなど)の指導豊富な講師です。ホワイトカラーの活性化や生産性向上を検討中の企業トップの方にはぜひ参加賜りたくご案内申し上げます。
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~~~ 記 ~~~
■ 日時:2021年11月15日(月)16:00~17:45(接続受付開始15:40)
■ 場所:Zoom会議室(URLは申込者に1日前に メールでお知らせします)
■ 定員:80名 (ESD21会員優先、10月25日よりビジター歓迎、参加費無料)
■ 講師: 玉野 亨 氏 (株)豊田マネージメント研究所 玉野氏講演資料 ⇒ 資料(玉野).pdf 講師の略歴は、最後尾に記載しています。
■ プログラム:
16:00~16:10 挨拶と進行 ESD21代表理事 黒岩惠 ⇒ 211115資料(黒岩).pdf
16:10~17:45 講演と質疑応答 講演時間:1時間、質疑応答:30分
~TMS の実践で全員がワクワク・イキイキして付加価値を産み出す〜
■ 講演概要:
経営環境変化に応じ、魅力ある商品・サービスを提供し、社会へ寄与する企業運営が求められています。この要は、理念・ビジョンを目指し継続的に実践と改善する全員参加のコア活性化マネジメント活動と考えます。あらゆる業種で応用出来るように、トヨタ式の考えや行動を元に一般化した活性化マネジメント(TMS)を紹介します。
<キーワードと目次>
・活性化マネジメント ・生産性 ・チームビルディング ・TPS ・見える化 ・大部屋 ・組織横断活動
1.企業活動と生産性向上
2.活性化マネジメントの必要性
3.活性化企業マネジメント・・・TMS
4.活性化マネジメントの実践
1)第一段階・・・・ チームづくり
2)第二段階 ・・・ 全社の大部屋活動
5.活性化マネジメントの評価
6.活動事例
■お問合せ、参加お申込み:
下記の登録フォームで参加申込み下さい。お問い合わせは、黒岩(skuro*esd21.jp)まで、メールでお願いします。*を@に置き換えてからメールをお送りください。
玉野 亨 氏 (株)豊田マネージメント研究所 (Toyota Management Institute )
講師略歴:1976年トヨタ自動車入社。生産技術・製造部門にてユニットや設備制御の生産技術開発、工程計画、工場管理などで現場改善・人材育成を経験。電子生技部長、エンジン工場工務部長、中国にてエンジン現地法人社長、帰国後トヨタ自動車東日本で大和工場長を務めた。2016年より豊田エンジニアリング /豊田マネージメント研究所のシニアコンサルタント。現在はTMS経営改善指導を実践。