ESD21「TPS&生産性向上」第3回Webフォーラム
仕事の本質を考えさせる自工程完結
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昨日のWebフォーラムに参加の皆さんご苦労様でした(参加登録79名) 講師講演資料に加え、Q&Aで皆さんが共通に感じる質問の講演者回答を1件アップしました。定型的な繰り返し作業の生産現場と、非定型の創造的?設計作業とは確かに違う。しかし、非定型な設計作業を非属人的な要素作業に分ける事を、上司も担当者も拒否し、生産性向上を否定しているに過ぎない、と最近は思える。以下、コーディネタ役の古井理事の感想をそのまま掲載します。 次回10月26日(火)もご期待下さい。
今回のWEBフォーラムを聴講するまでは、「自工程完結」という概念は何となく理解できるが、腑に落ちるところまでは理解できていないと自分自身の中で認識していました。ご講演の中で、TPSの自働化や品質のつくり込みが生まれた歴史的な背景や、製造部門だけでなく間接部門へも展開された自工程完結の意義について、自分なりに整理が出来て大変有意義でした。個人的には、ご講演の後半部分にもとても興味があり、今後は講演資料を参考にさせていただき、さらに自工程完結やTPSへの理解を深めたいと考えています。
<以下、イベント案内文>
トヨタ生産方式(TPS)は、それがトヨタで確立されて50年経ち、原理原則は変わりませんが、現在のTPSは進化/深化しています。特筆する点は以下の二点。①トヨタが北米に進出した80年代以降、USの研究者が日本のモノづくりの強さの代表としてTPSを研究し、Lean(贅肉のない)方式として業種業態を超えて広まり、世界中の研究対象になった事。②TPS実践のツールとしてのITの飛躍的進化と、人間系のLXやDE,DXで「人間系とIT系の融合」による新しいビジネスモデルの創出、です。ESD21では、TPSを現場改善や製造業を超え、全ての経済・社会活動の生産性向上の理念/哲学と捉えて活動を進めています。
(注) DE= Digital Economy,Digital Enterprise DX=Digital Transformation LX=Lean Transformation
第3回Webフォーラムのテーマは、自工程完結について、「トヨタの自工程完結」の著書で有名な元トヨタ副社長の佐々木眞一氏の直属部下として5年間、自工程完結の普及展開に注力してきた講師に登場頂きます。自工程完結は、トヨタの実践する生産性向上のための取り組みであり、「品質は工程で造りこむ」という理念に基づき、「仕事に携わる一人ひとりが「自」ら「工程」を「完結」させること」の意味です。(一部引用:Wikipediaより)
TPSの二本の柱は「ジャスト・イン・タイム」と「自働化」です。自工程完結は後者の「自働化」を科学的なアプローチとして徹底するために始められ、トヨタの製造部門での自工程完結から、2007より副社長と森氏の活躍でスタッフ部門にも広く導入されました。なお、佐々木元副社長のESD21の年次記念講演会の資料は以下にUPしています。是非、事前に参照頂き参加下さい。
ESD21 H30年5月18日(金) 「平成30年度 特別講演会」
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~~~ 記 ~~~
■ 日時:2021年9月22日(水)16:00~17:45(接続受付開始15:40)
■ 場所:Zoom会議室(URLは申込者に1日前に メールでお知らせします)
■ 定員:80名 (ESD21会員優先、ビジター歓迎、参加費無料)
■ 講師: 森 浩三 氏 トヨタOB(中部品質管理協会講師、日本科学技術連盟講師、秋田県自動車産業アドバイザー) 講師の略歴は、最後尾に記載しています。
■ プログラム:
16:00~16:10 挨拶と進行 ESD21代表理事:黒岩惠 ⇒ 黒岩(TPSの「流れづくり」).pdf
16:10~17:45 講演と質疑応答 講演時間:1時間、質疑応答:30分
「テーマ」:仕事の本質を考えさせる自工程完結
森 浩三 氏 ⇒ JKK講演資料(森).pdf Q&A ⇒ 第3回Q&A(森)回答.xlsx
■ 講演概要:
トヨタがモノづくりの現場に導入した自工程完結は、あらゆる仕事の正確さを確保することをも目的としている。会社創業当時から今に伝わる<監査改良の精神>は仕事の本質的な改善を要求するものであり、自工程完結は「品質は工程で造りこむ」を心がけではなく愚直に実践することで品質問題の撲滅に結び付けようとするものである。今回は自工程完結をキーワードとしてトヨタを語ってみたい。
(1) トヨタの歴史・・・・・品質への危機意識が会社を変えた
(2) 監査改良の精神・・・・・創業当時から今も
(3) 愚直さが全ての原動力
(4) 紐を引く・・・・・正常か異常かの判断
(5) 標準なきところに改善無し
(6) 再発防止は自工程完結を目指す
■お問合せ、参加お申込み:
下記の登録フォームで参加申込み下さい。お問い合わせは、黒岩(skuro*esd21.jp)まで、メールでお願いします。*を@に置き換えてからメールをお送りください。
森 浩三 氏 トヨタOB(中部品質管理協会講師、日本科学技術連盟講師、秋田県自動車産業アドバイザー)
講師略歴:1968年トヨタ自動車工業(株)入社. トヨタにて、実験部、品質保証部(11年間), 製品企画(2代目タウンエース・初代エスティマ)(13年間)、原価企画(10年間)、品質保証・TQM(再発防止・自工程完結)(7年間)各部に所属。2006年から2011年まで、佐々木眞一氏(元トヨタ自動車副社長 現技監)を直属上司とする自工程完結の普及と促進に従事。トヨタ退職後は、PMとして秋田県の自動車産業振興プラン策定に関わり、現在は秋田県自動車産業アドバイザー。愛知県にて、中部品質管理協会・日本科学技術連盟の講師、名大附属病院ASUISHI(医療安全管理者養成)講師。