第2回TPS/Lean研究会「TPS連続講座」
~海外でのTPSの普及展開と課題~
参加頂いた70名の皆様、3名の講師の皆様にはご苦労様でした。会場の写真と講師の講演資料をアップしていますので、ご参照頂ければ幸です。
ESD21のTPS/Lean研究会「TPS連続講座」は、TPS指導経験豊富な企業OB、学識経験者による経験談を交えた講演により「企業競争力向上とは何か」、「生産性向上のために何をすべきか」を学ぶ場です。この研究会の狙いは、TPSのHow-to研修ではなく、世界では「Lean方式」、ソフトウェア開発では「Agile方式」と命名された競争優位のビジネスモデルとしてのTPSの本質を学び、高度なICTというツールを適用した企業力、人財力の「改善と改革」の訴求です。今後はオープンフォーラムに加えて、参加メンバー事前登録制の少人数(Max30名)で「TPS/Lean研究会」をスタートします。研究会参加希望者は、予め黒岩: skuro*esd21.jp (*を@に変更) 宛にメールで連絡お願します。
2016年8月20日 ESD21会長 黒岩惠
ESD21のTPS/Lean研究会「TPS連続講座」では、TPS指導経験豊富な企業OB、学識経験者を講師として招聘して、各講師から、TPSの普及展開、企業競争力について自由なテーマで講演頂き、参加者との意見交換により、TPSの本質、組織の活性化、生産性向上、持続可能な日本のモノづくりについて、研究・実践の場として開講しています。
TPSは世界中でLean(贅肉のない)方式の名で知られ、製造業を超えてあらゆる業種業態への「競争優位のビジネスモデル」として適用されています。TPSが確立されて約40年、ICT(情報通信技術)の技術革新など手段や方法論で、TPSは進化・深化していますが、原理原則は不変です。 IoT、ビッグデータ、AIなど劇的に革新するICTの利活用は、産業界に重要視されていますが、ESD21の主張は、「TPSとIT」による「改善と改革」であり、ICTの効果的効率的利活用の前提としての人財育成であり、改善力重視のTPSです。「TPS連続講座」の参加は、自社の競争力向上への絶好の機会として、業種業態を超え、特に経営トップの方の参加をお勧めします。
今回は、まずESD21会員で海外での日本のモノづくり、TPSの普及に貢献された、お二人の鈴木様に出講頂きます。さらにトヨタのケンタッキー工場のトップとして、TPSという異文化を海外事業体に導入、定着、多くの課題をクリアされてきた雨澤様に出講して頂きます。海外展開に尽力されてきた3人の講師から多くの示唆を頂きますので、特に海外事業にご関係の皆様には、参加賜りたく、ご案内申し上げます。
講師のプロフィル、これまでの「TPS連続講座」講演資料は、参加登録フォームの後部に掲載。
===================== 記 ============================
●日時: 10月14日(金) 13時30分~17時15分 (受付13時)
●会場: 東桜会館 第2会議室
東山線「新栄町」駅、桜通線「高岳」駅より徒歩5分
http://www.chudenfudosan.co.jp/bunka/map/higashisakura
●定員: 90名
●会費: 会員(法人会員は3名まで)と ESD21入会予定者、招待者無料、 非会員:5千円
●講演プログラム
挨拶、司会・進行: ESD21会長 黒岩 惠 ESD21紹介とTPS/Agileソフト
(1)講演1 (13時35分~14時05分)
テーマ 「商社マンが学んだTPSの海外での実践流儀」
ESD21顧問・理事 鈴木明夫 講演資料(鈴木明夫)
<講演概要>
1. 国内外で学んだトヨタ式の歴史秘話 (GENCHI/GENBUTSU,KAIZEN)
・トヨタに参謀型の経営者などいない ・三現主義(現地・現物・現金)
2.TPS/LEANの豪州での実践流儀 -豊通流新たな価値創造への挑戦と現地法人会社立上げ-
(2) 講演2 (14時10分~115時10分)
テーマ 「海外でのTPS導入エピソード」 TPSは世界へどのように伝わっているか?
(株)リーンランド研究所(ESD21会員) 鈴木雅文 氏 講演資料(鈴木雅文)
<講演概要>
私の海外経験を通してTPSがどのように伝わっているか、私が遭遇したエピソードを中心に紹介するとともに日本人としてモノ造りの精神をどう伝えたらいいかを提案させていただきます。
~~~~~~~~~~~ 休憩 (20分)~~~~~~~~~~~
(3) 特別講演 (15時30分~17時00分)
テーマ 「トヨタの海外戦略と現地事業体運営の歴史」 TPSは現地に素直に受け入れられたのか?
(株)九州モノづくり研究所 雨澤政材 氏 講演資料(雨澤)
<講演概要>
1973年のOIL SHOCKに端を発した日米自動車摩擦が引き金となり、現地での需要対応のため現地生産が必要となった。どのような戦略でTPSという異文化を海外事業体に導入、定着しようとしたのかを振り返り、導入後に発生した多くの課題を乗越えて来た事例を通して、今後海外展開する企業の戦略に参考にしていただければと考える。
(4) 総合質疑 (17時00分~17時15分)
3人の講師への総括質疑と名刺交換。 (各テーマの講演後、質疑時間予定)
●交流・懇親会
・費用: 5千円。 領収書発行します。会場は別途。 講師およびTPS指導者と参加者との交流の場です。 ビジターとして参加の方も、奮って参加下さい。
●参加申込、問合せ
参加申込は下記に登録下さい。お問い合わせはメールにて黒岩まで: skuro*esd21.jp (*を@に変更)
<講師プロフィル>
●鈴木明夫 氏 プロフィル
1964年(昭和39年) 豊田通商(株)入社
国内勤務-機械部門、自動車部門、情報通信部門、新規事業開発部門
海外勤務- ①1972~77年 ドイツ事務所長 ②1993~99年 豪州現地法人会社社長
その間、2003年退任するまで世界経済激動の中、国内外での新規事業や関連会社経営に従事、その後7社の顧問に。2010年ESD21発足メンバーに参画し現在に至る。
●鈴木雅文 氏 プロフィル
1970年4月愛知県春日井市「東海精圧株式会社」に熱処理エンジニアとして入社。3年後、米国TRW Automotive社と合弁会社「東海TRW」として突然外資系自動車部品サプライヤーとなる。3工場の製造担当役員を経験後、生産、購買、品証部門担当常務を歴任し、1987年、米国TRW Inc.本社に移籍、TRWグローバル改善支援チームで世界の工場を指導。2000年TRWを退社、Delphi AutomotiveにLean Technical Advisorとして入社、2007年定年退社まで米国, カナダ、メキシコの16工場を改善指導する。 2007年日本に戻り「Lean Land Laboratory Co. Ltd」を設立、主に中国の外資系合弁会社の改善指導する。2014年マレーシアに「Lean Land Laboratory Sdn. Bhd.」を設立、Lean Management Integratorとして中堅、中小企業への日本式工場管理、会社経営を指導中。
●雨澤政材 氏 プロフィル
1964年 早稲田大学第一理工学部機械工学科卒業後、トヨタ自動車工業株式会社
(現トヨタ自動車株式会社)入社、元町工場検査部で品質管理業務に従事
1988年 トヨタ自動車株式会社 堤工場成形部 部長
1992年 トヨタ自動車株式会社 堤工場総組立部 部長
1995年 トヨタ自動車株式会社 堤工場工務部 部長
1997年 Toyota Motor Manufacturing Kentucky, Inc. EVP
1998年 同 President & CEO 2001年 同 Chairman
2002年トヨタ自動車九州株式会社 代表取締役副社長
2006年トヨタ自動車九州株式会社 特別顧問
2009年 株式会社九州モノづくり研究所設立 代表取締役就任
著書:「トヨタで学んだ工場運営」 -海外工場へはどのように展開したのか- 雨澤 政材 (著) 日刊工業新聞社14/10/29
<過去のTPS連続講座の講演資料>
(1) 2016年7月29日 「競争力と生産性」: 資料(内川) 「ICT時代のTPS/Lean/Agile方式の基本と展開」: 資料(黒岩)
(2) 2016年3月17日 好川純一氏資料.pdf 藤井春雄氏講演資料(抜粋).pdf
(3) 2015年11月26日 TPS導入の失敗事例から学ぶ(竹内鉦造氏).pdf 発表資料(川口恭則氏抜粋版).pdf